兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発した、渡瀬康英さん。
7月8日に、自殺されたことが報じられました。
その告発した内容とはどんなものだったのか。
気になりますよね。
早速調べてみました。
今回の報道
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発する文書を作成した渡瀬康英さんが亡くなっていたことが8日、関係者への取材で分かりました。
自殺とみられています。
7日夜、渡瀬康英さんの行方がわからなくなり、
とのことです。
県警が行方を捜索したところ、
のが見つかりました。
渡瀬康英さんは今年3月、斎藤氏のパワハラや県幹部らの違法行為などを告発する文書を作成し、一部の報道機関や県議らに配布しました。
県は渡瀬康英さんを解任、同月末の退職を認めず保留に、
5月には、文書の核心部分が事実でないとして、別の理由と合わせて男性を停職3カ月の懲戒処分とした
とのことでした。
渡瀬康英さんは
だったようです。
その後、渡瀬康英さんの自殺が明らかになりました。
告発文書内容7項目
渡瀬康英さんは、2024年3月に県政に関する告発文書を作成し、兵庫県警、県議会議員、メディアに送付したようです。
書かれたのは、2024年3月12日だそうです。
なお、告発された斎藤知事はこれらを否定されています。
告発内容は、
- 五百籏頭眞先生の死に関して
- 知事選挙に関しての違法行為
- 選挙投票依頼
- 贈答品の山
- 政治資金パーティー関連
- 優勝パレード
- パワーハラスメント
の7項目になります。
詳しく見ていきましょう。
①五百籏頭眞先生の死に関して
五百籏頭眞さんが、2024年3月6日に亡くなりました。
死因は急性大動脈解離だったそうです。
五百籏さんは、前兵庫県知事の井戸さんから頼まれ、兵庫県行政にも深くかかわっていたということです。
五百籏さんは、兵庫震災記念21世紀研究機構の理事長を務めていたようです。
亡くなる前日に、
と渡瀬さんは文書で書いています。
『副理事長解任は五百籏頭眞先生と井戸前知事に対する嫌がらせ以外の何物でもない
急性大動脈解離は激昂などの情動的ストレスがトリガーになることもある
知事・副知事がおこなった五百籏頭眞への仕打ちが先生の命を縮めたことは明白』
上記は渡瀬さんの主張です。
解任通告を受けた次の日の午後に、五百籏さんは大動脈解離で亡くなっていますが、
大動脈解離のトリガーが解任の通告だったと渡瀬康英さんは考えていたようです。
これに対し、斎藤元彦さんは
と反論されています。
②知事選挙に関しての違法行為
渡瀬康英さんは、2021年の知事選の違法行為を訴えていました。
その違法行為とは、県職員が選挙期間以前から、投票依頼をおこなっていたというものです。
渡瀬康英さんは、4人の県職員がそれを行ったと主張しています。
『(その職員の1人から)市役所幹部に「自分は選挙前から齋藤のブレーンだった。お前ら言うこと聞けよ」と恫喝があった。
その時の論功行賞で、この4人はそれまでの人事のルール無視でトントン拍子に昇任。
結果的に彼らが行ったことを裏付けすることとなっている。』
と主張されています。
この件に関して斎藤元彦さんは、
されています。
③選挙投票依頼
渡瀬康英さんは、知事が令和5年下半期から次知事選時の投票依頼をしていたと訴えています。
『2024年2月に県の産業労働部長が商工会議所へ出向き、投票依頼したことを確認』
と主張されています。
『具体的には、令和6年2月13日に但馬地域の商工会、2月16日に龍野商工会議所へ出向き、投票依頼したことを確認している。
その他の市町の商工会議所、商工会へも働きかけを行っている様子。』
これに対して斎藤元彦さんは、
されています。
④贈答品の山
渡瀬康英さんは、県知事の自宅には贈答品が積まれていると訴えています。
齋藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名だそうです。
その贈答品に関して渡瀬康英さんは4つの例を挙げていますが、ここではその中から2つ挙げておきます。
(例1)
令和5年〇月〇日、兵庫型奨学金返済支援制度利用企業の視察として訪れた〇〇市の株式会社〇〇における出来事。周囲にマスコミがいるため、〇〇の幹部から贈呈された高級コーヒーメーカーをその場では、「そんな品物は頂けません」と辞退。
一方、随行者の〇〇部長に向かって「みんなが見ている場所で受け取れるはずないやろ。失礼な。ちゃんと秘書課に送るように言っておけ!」と指示。
後日、無事にコーヒーメーカーをゲットしている。〇〇のご子息が〇〇で勤務しているという話もある。
(例2)
神崎郡市川町からは、特産品のゴルフのアイアンセット(約20万円)が贈呈され ている。
しかも、使いにくいからと再度、別モデルをおねだりしたという情報もある。
特別交付税(市町振興課所管)の算定などに見返りを行った可能性がある。
現市町振興課〇〇課長は知事と同じ総務省からの出向にも関わらず、知事から考えられないくらい冷遇されているが、その辺りを付度しなかったことへの面当てかも知れない。
渡瀬康英さんは、
『とにかく貰い物は全て独り占め。特産品の農産物や食品関係も全て。
あまりの強欲、周囲への気配りのなさに、秘書課員ですら呆れているという噂。
もちろん、出張先での飲食は原則ゴチのタカリ体質、お土産必須。
そのため、出張先では地元の、首長や利害関係人を陪席させて支払いをつけ回す。
出張大好きな理由はこれ。現場主義が聞いて呆れる。』
と主張されています。
これに対しても斎藤知事は否定されています。
コーヒーメーカーに関しては返却するように指示したものの、返却がされていなかったと担当者が訓告処分にされているそうです。
⑤政治資金パーティー関連
渡瀬康英さんは、知事の政治資金パーティーに関して商工会議所に圧力をかけ、パーティー券を大量に購入させたと訴えています。
以下がその主張です。
『令和5年7月30日の齋藤知事の政治資金パーティ実施に際して、県下の商工会議 所、商工会に対して経営指導員の定数削減 (県からの補助金カット)を仄めかせて圧力をかけ、バー券を大量購入させた。
実質的な実行者は〇〇、実行者は〇〇課長。』
これに対し斎藤元彦さんは、
と否定されています。
⑥優勝パレード
渡瀬康英さんは、2023年の阪神・オリックス優勝パレードの件も訴えています。
『令和5年11月23日実施のプロ野球阪神・オリックスの優勝パレードは県費をかけ。
ないという方針の下で実施することとなり、必要経費についてクラウドファンディングや企業から寄附を募ったが、結果は必要額を大きく下回った。
そこで、信用金庫への県補助金を増額し、それを募金としてキックバックさせることで補った。
幹事社は〇〇信用金庫。具体の司令塔は〇〇、実行者は〇〇課。
その他、〇〇バスなどからも便宜供与の見返りとしての寄附集めをした。
パレードを担当した課長はこの一連の不正行為と大阪府との難しい調整に精神が持たず、うつ病を発症し、現在、病気休暇中。
しかし、上司の〇〇は何処吹く風のマイペースで知事の機嫌取りに勤しんでいる。』
と主張されています。
この件に関しては、県の幹部が「パレード担当者が病気療養しているのは事実」と話しています。
⑦パワーハラスメント
渡瀬康英さんは、県知事のパワハラも訴えています。
渡瀬康英さんの主張内容を要約しました。
- 気に入らないことがあると職員・関係者を怒鳴り散らす
- 担当者を執拗に責めたてる
- 知事レクの時に気に入らないことがあると激昂する
- 幹部のチャットは夜中、休日でも指示を出す
- 生意気だと左遷された職員が大勢いる
このパワハラに関しては、県職員に対する無記名のアンケートで他の職員も訴えています。
その例として、
- 知事専用の個室を作るために授乳室をあてた
- 知事は県のポスターに自身が映っていないと修正させる
というものだそうです。
これらに関しては、斎藤元彦さんは
としています。
全てにおいて斎藤知事は否定されています。
真実が明らかになり、渡瀬さんが報われますように。
告発文書を読んだ職員の反応
この告発文書を読んだ、ある兵庫県の職員がインタビューにて答えていました。
「斎藤知事はすべてが事実無根という感じで記者会見では話していた。
しかし、当たっているところもある、いやかなりの部分がその通りとの声もある。
告発されているのは、パワハラ人事のこと。これには賛同する職員も少なくない。
しかし、不満があるからといって、業務時間中にウソ八百含めて文書作って流すというのは公務員として失格」
とのことです。
「告発文書をよく読みこむと、到底怪文書扱いできない、つまり当事者でなければ知りうることができないと思えるような内容が書かれている」
引用:ニュースサイトハンターより
渡瀬康英さんの告発が無駄にならないことを願います。
まとめ
今回は告発文書の内容をまとめました。
真実が明らかになる日は来るのでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。